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Produced by MARI FUJITA
友人のナイマが「ヘンナをしない?」と誘ってくれた。そろそろサンダルの季節、本来、肌を見せたがらないメディナの女性達にとっても、夏向けのおしゃれとして素足には気を使いたい。ヘンナは、結婚式やお祭りの時に、モロッコ女性の手足を彩る化粧の一種。ヘンナという草をを原料にした緑色の染め粉を水に溶いて伝統的な模様を描く、入れ墨のイミテーションみたいなものだ。元は魔除けの意味があったそうだが、今は若い女性達にも、ちょっとしたお洒落、という程度に気軽に行われている。多くのモロッコ女性は、まるでひいきの美容師を持つように、特定のヌカシャ(ヘンナ描きのプロの女性のこと)をお気に入りとしていて、描いてもらいたいときには家まで来てもらう。メディナでは、ヘンナは出張サービスが普通である。今日の招待客は私のほかに3人。ナイマの呼んだヌカシャは、まだ若い女性だった。どうやら、センスのいいヌカシャを見つけたので、みんなに自慢したいようだ。ヌカシャは、調合したヘンナをチューブに入れると、わき目もふらずに手の上に模様を描いてゆく。花や草、幾何学模様・・・ひんやりとした感触がくすぐったいが、細かい模様を見つめていると、なんだか眠くなる。他の女性はお喋りに夢中だが、寝そうになって頭をぐらつかせている私に、時々、叱咤激励の声を飛ばすのも忘れない。1時間後、私の手と足は、まるでレースの靴下と手袋をはめているかのようになっていた。ナイマも満足げだ。ヌカシャは、もう他の女性の足にとりかかっている。みんなでお茶を飲んだりお喋りをしながら、気がつくと半日もここで過ごしてしまった。ナイマがふるまった、お茶やお菓子は数時間でなくなってしまったが、「ヘンナ」は一週間以上は持つ。メディナのお洒落な女性らしい、初夏の「おもてなし」の一つである。photo&text 藤田麻里 脇目も振らずにどんどん描いてゆくヌカシャ。模様のマジシャン!!
友人のナイマが「ヘンナをしない?」と誘ってくれた。そろそろサンダルの季節、本来、肌を見せたがらないメディナの女性達にとっても、夏向けのおしゃれとして素足には気を使いたい。ヘンナは、結婚式やお祭りの時に、モロッコ女性の手足を彩る化粧の一種。ヘンナという草をを原料にした緑色の染め粉を水に溶いて伝統的な模様を描く、入れ墨のイミテーションみたいなものだ。元は魔除けの意味があったそうだが、今は若い女性達にも、ちょっとしたお洒落、という程度に気軽に行われている。多くのモロッコ女性は、まるでひいきの美容師を持つように、特定のヌカシャ(ヘンナ描きのプロの女性のこと)をお気に入りとしていて、描いてもらいたいときには家まで来てもらう。メディナでは、ヘンナは出張サービスが普通である。今日の招待客は私のほかに3人。ナイマの呼んだヌカシャは、まだ若い女性だった。どうやら、センスのいいヌカシャを見つけたので、みんなに自慢したいようだ。ヌカシャは、調合したヘンナをチューブに入れると、わき目もふらずに手の上に模様を描いてゆく。花や草、幾何学模様・・・ひんやりとした感触がくすぐったいが、細かい模様を見つめていると、なんだか眠くなる。他の女性はお喋りに夢中だが、寝そうになって頭をぐらつかせている私に、時々、叱咤激励の声を飛ばすのも忘れない。1時間後、私の手と足は、まるでレースの靴下と手袋をはめているかのようになっていた。ナイマも満足げだ。ヌカシャは、もう他の女性の足にとりかかっている。みんなでお茶を飲んだりお喋りをしながら、気がつくと半日もここで過ごしてしまった。ナイマがふるまった、お茶やお菓子は数時間でなくなってしまったが、「ヘンナ」は一週間以上は持つ。メディナのお洒落な女性らしい、初夏の「おもてなし」の一つである。photo&text 藤田麻里
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